部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

セブンティウイザン(タイム涼介、新潮社)

セブンティウイザン 1 (BUNCH COMICS)

セブンティウイザン 1 (BUNCH COMICS)

以前、新潮社の「くらげバンチ」というWeb漫画サイトで連載されていたのを偶然読み、面白かったので購入をしたものです。

現在はこちらの「コミックバンチWeb」というサイトで一部読むことが出来ます。今日見てみたところ、2018年6月で完結しているようです。単行本派としては読むべきか悩むところです・・・。
www.comicbunch.com

http://www.comicbunch.com/manga/thu/seventy/

その日、江月朝一(65歳)は定年退職を迎えた。 家に帰ると妻、夕子(70歳)から信じられない事実を告げられる。
「私、妊娠しました」
終活。そんな言葉もよぎる夫婦が、突然授かった大きすぎる未来。
これから二人の毎日は、すべてが初体験だ。

という事で、70歳で初産とかありえないだろうと思ってしまうのですが、妊娠した妻の夕子産む決意を固めており、朝一は戸惑いながらも子供を迎えるべく準備をしながら、これまでの人生を振り返ります。

人間関係が煩わしく、妻以外の人との交流がほとんど無いまま定年を迎えた朝一が、子供が出来たことによって地域や近所の人と否応なしに接する機会が増え、助け合うありがたさを感じるというところは自分にも心当たりがあってとても良かったです。
また、1巻の最後に二人の子供「みらい」が産まれるのですが、朝一と夕子が出会うなれそめ、出会う前の二人の来し方が時間を逆行して描かれ、そして子供が産まれるところで現在に帰結する流れは感動しました。
1巻だけで映画やドラマにできるのではないかと思いました。

が、2巻以降は朝一と夕子が高齢夫婦である、という事はあまり関係のない子育て漫画になっている気がしなくもないのですが、そこはタイム涼介なのでこれまでの作品のようにどんな事が起こるのか分からないとも思われます。
4巻でみらいちゃんは保育園に入りましたが、みらいちゃんが成人するころに朝一と夕子はどうなっているのか(年齢的に)、要注目な作品だと思います。

では。

忙殺されていました

超久々にはてなブログに書いております。昨年の後半から先月くらいまで、10年ぶりくらいの大変厳しいお仕事に従事する事になったため全くブログを書く余裕が・・・とか思いましたが、その前から書いていないことに気づきました。
ともあれ久しぶりにブログを書いています。前回にブログエントリを書いた2017年5月以降、あまりにもたくさんの出来事がありとても書ききれないのですが、とりあえず今思う事を書いてみます。

まず、大変なお仕事に従事してひと段落着いて、内容はもちろん言えないのですが、一つだけ言えるのは「技術的なチャレンジは無かった」という事です。これまでのお仕事では知っている分野、知らない分野だとしてもチャレンジする物事が有り、何等か得る物があったのですが、今回は全くありませんでした。そして非常に気がかりなのは、今後も同じような技術的チャレンジの無いお仕事しか無かったらどうしよう、という事です。
あーつまんねーと思いながら忙殺されるというのは、なんというか、「あーつまんねー」としか言いようがありません。入社してこの15年間そんな事は全く無かったのは運が良かったという事のなのか・・・。

そんな事を考えつつ、昨年は勤続15年という事で記念に超高級キーボードこと「HHKB Professional BT」を買いました。

http://www.pfu.fujitsu.com/hhkeyboard/bt/

これは大変良いもので、職場で使っていると色々な人から「良いの持ってますね」と言われてちょっといい気分になれます。自宅で今もこれで入力していますが、最高です。

あとはニンテンドースイッチで「マインクラフト」で遊んでいます。最近アップデートがあり、ニンテンドースイッチ専用バージョンだったのが各プラットフォーム共通バージョンに統合されました。
その結果、海に潜ると新しい生き物がいるなどの最新機能で遊べるようにはなりましたが、若干起動時に動作がもっさりするようになったと思います。
あと、子供たちがユーチューバーのゲーム実況動画にハマっており、ヒカキンやセイキン、ミラクルぐっちといったユーチューバーの動画経由でマインクラフト(略してマイクラ)情報を教えてくれるようになりましたが、お父さんそれ全部知ってるから!と思いながら「へーすごーい!」と聞いています。デジタルネイティブ世代の楽しみ方だなあと思いました。

minecraft.net

そんなこんなで辛い勤めで疲れた心を慰める物事を集めて頑張っていますが、今度はこれらを楽しむ時間の捻出が大変でむにゃむにゃという感じですヴァー。

では。

音楽CDを作成する環境について(2017年5月時点)

さて、なぜ今日はブログを書いているのかというと、とある合唱団のコンサートの録音から音楽CDを40枚ほど作成せねばならず待ち時間があるからなのですが、自宅のパソコン環境は過去から大きく変わっています。

以前はWindows XPのタワー型デスクトップパソコン、ノートパソコンを持っており、OSにバンドルされているライティングソフト(Easy CD Createrとか)でバンバン焼いていました。
が、Win XPのサポート終了以降これらの古いパソコンをインターネットにつなぐ事が憚られるようになって以降触る頻度が落ちてしまいました。
昨年にはWindows10が入ったIntel NUCという小型パソコンを買い、居間の液晶テレビに接続しています。

が、これには光学ドライブが付属しておらず、USB外付けドライブを付けて操作することになります。
まあCDは作れるのですが、外付けドライブは大抵スリムドライブで、持っているロジテック製の(LDR-PUD8U3LBK)もそれで、3.5インチのPC内蔵型のに比べて書き込み速度が遅かったり丈夫でない印象があってあまり大量にCD作成には向いていない気がするんですよね・・・。
タワー型PCに装着していたIDE接続のパイオニア製3.5インチDVDドライブ(DVR-116DBK)はあるのですが、IDE-USB変換ケーブルが無いとIntel NUCには接続できません。ケーブル買って来ようかな。

が、今回頼まれてしまったので(実は過去に頼まれてまだ作ってないのもあるんですが・・・)、以下の要領で作成しています。

  1. Windows Media Player(素のWindows10をインストールしておりバンドルされてるそれ系のソフトがないので)音楽ホールで録音した音源CD-Rからwav形式でパソコンに取り込む
  2. DigiOnSound5 Express for OLYMPUS」(オリンパスのリニアPCMレコーダー「LS-10」に付属していた音楽編集ソフト)で、演奏曲や場内アナウンス毎に切り出し、1トラック1ファイルとして保存
  3. Windows Media Playerで音楽CD作成
  4. imgBurnで音楽CDの内容をイメージファイル(.BIN)化
  5. imgBurnで必要枚数分のCDを作成(Windows Media Playerだと複数枚作成が出来ず一枚ずつ作成する必要がありかったるいので)

久しぶりだったので、imgBurnはCDが焼けたときに音楽が鳴るのを忘れてました。作成リクエストをキャンセルするのも面倒なので音量をオフにして作業中です・・・。あと、2枚組CDになるので同じことをもう一回しなくては。2枚目は明日だなー。

ところでLDR-PUD8U3LBKには書き込みソフトが付属していたみたいだけど、CDどっか行っちゃったみたいだな・・・。

では。

ブログの更新頻度が落ちる理由について

こちらのブログに記事を書く頻度が落ちている事は誰にも隠せはしないだろう(たどり着いたらいつも雨降り的な意味で)。

さて、ここ数年でブログの更新頻度が落ちてしまっているわけなのですが、理由を何となく考えると

  • twitterfacebookに書いてるから
  • 子供が出来て更新する時間が無くなったから
  • 思いついた事をすぐ書くことを控えるようになったから

あたりだと思われます。
一つ目についてはその通りなんですが、たまにまとめて書きたくなることがあるので、そうなるとやはりブログになります。
が、子供が出来た後の生活リズムだと、落ち着いて自宅で作業をできるのは子供が寝て、その後開始される家事がひと段落ついてからになります。
そこでの優先度は、ブログ更新というのはニンテンドースイッチやネット巡回より下がってしまっております。
あと、奥さんに見られながら日記を書く行為は非常に恥ずかしい。という事でなかなか書けなくなってしまっております。

さらに、これはmixifacebookといったSNSを使用してからですが、読む人を意識して書くようになったので、例えば「A課長のせいで仕事がつらい(あくまで例です)」とか「合唱団でむかついた出来事があった(あくまで例ですよ)」等は当事者が読んでいる可能性があるので書きづらくなりました。そしてそういう感じの記事は過去に結構あります。
ネガティブな気持ちがブログ更新のモチベーションになっていたんですなあ。

しかし、それで書かなくなるのは非常につまらないので、頑張って書かないと!と思い今日は書いてみました。

ところで近況ですが、ニンテンドースイッチの「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」にどっぷりハマっています。

2017年5月現在でもニンテンドースイッチは品薄で買いづらい状態みたいですが、個人的にスーパーファミコンの「神々のトライフォース」以来の「色々なことが出来てすごい!おもしろい!」という気持ちになっています。
ニンテンドウ64の「時のオカリナ」以降ほとんどプレイしていますが、Wiiの「スカイウォードソード」を途中で断念(奥さんと一緒にやってたが子供産まれてそれどころでなくなり中断)して以来しばらくゲームから離れていたのも良い効果だったのかもしれません。とても純粋な気持ちでプレイできています。

あと、本作のゼルダ姫がとてもいい感じです。「ガノンを封印する力が無くてリンクに嫉妬してるけどだんだん打ち解けてきたけど、王国が大ピンチになってリンクも負傷しちゃったところで力に目覚めてガノンを一人で封印して100年頑張ってる」とか、それは助けに行きますがな!と思いました(と言いつつゲーム内で寄り道しまくってるのですが)。

この後にはマインクラフトとスプラトゥーン2が控えているので、ニンテンドースイッチ稼働率は高そうです。

ではー。

ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~(原作:宮崎 克、漫画:吉本浩二、秋田書店)


数年前に秋田書店から出る漫画でやたらブラック・ジャック関連のものが多いなあと思っていた際に見つけ、あまり興味ないなあと思っていたのですが、本作品が原作のテレビドラマが放映された際、手塚治虫のご息女であるところの手塚るみ子さんがTwitterで「原作漫画はもっとグッときますから!」と投稿していたのを読んで興味を持ち、買ってみたものです。

本作品、題名はブラック・ジャック創作秘話」ではありますが、担当編集者、手塚プロダクション社員、かつてアシスタントをしていた漫画家等、関係者への聞き取り取材に基づいた手塚治虫の自伝的な作品となっており、別にブラック・ジャックについてだけの漫画、という訳ではありません。

じゃあ期待外れで面白くないのかというと、すごく面白かったのでした。とりわけ第一話がこの作品の魅力を伝えていると思います。
締切がギリギリなのに「面白くないから」という理由で新しく「ブラック・ジャック」の原稿を書き直す手塚治虫、頭を抱える担当編集者、それ電話で聞いて激怒する秋田書店の「週刊少年チャンピオン」の名物編集長「カベさん」こと壁村耐三が、関係者の思い出話として登場します(「さんてつ」、「カツシン」、「寂しいのはアンタだけじゃない」等、他の吉本浩二作品と同様に本作品も丁寧な関係者への聞き取りを元に描かれているようです)。
「8時間で完成させるから待ってろ」と言って作業部屋に篭り汗にまみれて必死に漫画を描く手塚治虫、電話口で激怒しながらも「手塚が8時間で描くと言ってるんだから待ってろ!」と社内で調整をしながら待つカベさんがアツいです。そしてきっかり8時間で仕上げて「来週は頑張ります」とニッコリ笑って原稿を渡された事を、懐かしく思い出す編集者が描かれます。

その他、

  • 原稿を仕上げずにアメリカに出かけてしまい案の定締め切りがギリギリの事態になり、国際電話で口頭でアシスタントに指示を与え、帰国直後に空港近くのホテルで必死に原稿を仕上げる
  • 原稿を仕上げずに地方の旅館に逃亡したのがバレて旅館で各出版社の原稿を仕上げる事態になり、学生だった松本零士に手伝って貰いながらなんとか仕上げる

など、アシスタントや編集者が振り回されて大変な目に遭うエピソードが紹介されますが、思い出を語る当事者達はとても楽しそうです。

この作品にもアシスタントとして登場する漫画家の坂口尚は、手塚治虫が亡くなった後に追悼作品として「星の界(ほしのよ)」という作品を残しています。これがまたSF作品でとても素敵な余韻を残す漫画なのですが、作品の最後に登場人物である宇宙飛行士が

巨きな恒星に出合った!
その光は新しい世界を照らし出すだろう
おれ達はその光と熱を浴びたんだよ・・・

と語ります。
坂口尚含めた当時の関係者達はまさにこのような気持ちだったんではないかと思ったものでした。

なお、「星の界」は坂口尚の「VERSION」という作品の、講談社漫画文庫判でしか現状は市販されていないと思います。なかなか手に入れづらいですが一読をお勧めします。

VERSION(下) (講談社漫画文庫)

VERSION(下) (講談社漫画文庫)


さて、「ブラック・ジャック~」についてですが、他には晩年、死の床にありながらも新しい作品の構想を考えながら指示を出していた手塚治虫の事を、マネージャーだった松谷孝征さん(現手塚プロダクション社長)が、当時の手帳(びっしりと今後のスケジュールや指示が書かれている)を見返しながら語る場面があります。
この作品は一貫して手塚治虫の姿が、ベレー帽をかぶって鼻が出ている、ふっくらした姿で描かれています(息子の手塚眞が『父に似ていないのになぜこの姿なんですか?』と作者に聞いた後『私の顔もこれでお願いします』と頼む場面もあります)。
いろんな人がイメージする手塚治虫を体現した姿として描いたと思うのですが、この場面だけは、病院のベッドに横たわる、痩せた老人(ただし眼だけは輝いている)として描かれています。それでも楽しそうに、これまでの人生と孫悟空について語る手塚治虫を思い出し、「イヤだねこの頃の話は・・・」と語りながら手帳を閉じる松谷氏の姿はとても印象的です。

手塚治虫の一連のエピソードは研究者によって既にさまざまな文献が書かれておりこの作品もそれに類するものではあるのですが、それはそれとして漫画作品として、破天荒な実在の人物の事を丁寧に描いたおもしろい漫画として十分に楽しめるので大変おすすめです。

では。

tarを利用して特定のディレクトリを移動する

/export/home/bata64/Solaris

というディレクトリを、

/var/tmp/Solaris

としてコピーしたいとします。

このとき、

$ cp -rp /export/home/bata64/Solaris /var/tmp/Solaris

とか実行すると、ディレクトリ以下にシンボリックリンクが存在する場合実ファイルとしてコピーされてしまいます(参考:)。
なので、大量にデータが格納されているディレクトリ、例えば何からのソフトウェアがインストールされているディレクトリ等の場合、cpだとどうなっているのかわからないので危険です(古くからのSolaris使う人からは伝承のように「大事なディレクトリのデータコピーのときはcp使うな」と教わったものです)。
mvだと良さそうですが、コピー元がなくなってしまうので、なんらかのトラブルで処理中断した場合、移動したデータと移動しなかったデータに分かれてしまい復旧が大変になります。どうすればいいのか?


いまどきのLinuxとかだと色々対処方法がありますが、昔はtarを使うしかなかったようです。
すなわち、こうしていました。

$ cd /export/home/bata64/
$ tar cpf - Solaris |(cd /var/tmp/;tar xpfB -)

アーカイブデータを標準出力に渡し、パイプで受けて所定ディレクトリに移動してそれを展開する、というものです。
tarはその名が示すとおりテープにアーカイブするために作られたコマンドですが、アーカイブ時にパーミッションディレクトリ以下のファイル構造を維持できるという特徴を活かし、いつしかアーカイブファイル作成用コマンドとして使われ、様々な技法が編み出されたようです。

これは便利なコマンドがインストールされていない、ネットもつながらないのでyum install出来ない、というような環境下でなんとかする時に非常に便利です。tarとbashの標準出力、標準入力のパイプ渡しはUNIXエンジニアの伝統技術みたいなものだと思いますので、これは覚えておきたいところです。

ではー。

ディレクトリを移動せずにtarアーカイブを作る

こちらのエントリに書いてある内容を調べている際に、定年が近いミスターSolarisおじさん(近年までオフィスでの執務PCがUltra60だった)が何気なくやってらして、「やべー知らんかった」とショックを受けたのでご紹介します。

bata64.hatenablog.jp


何をしたいかというと、

/export/home/bata_dir

を、

/var/tmp

以下に、

bata_dir.tar

というファイル名でtarアーカイブしたい場合、

$ cd /export/home/

してから

$ tar cf /var/tmp/bata_dir.tar bata_dir

を実行していたわけです。

$ tar cf /var/tmp/bata_dir.tar /export/home/bata_dir

とかやると、展開時に絶対パス(/export/home)に展開されてしまいますから・・・。

が、このように-Cオプションをつけて実行すれば、cdでディレクトリ移動しなくて良いのでした。

$ tar cf /var/tmp/bata_dir.tar -C ./export/home bata_dir

一行ですむので大変便利です。

ではー。