部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

ファントム無頼(原作:史村翔、漫画:新谷かおる、小学館)

ファントム無頼 [文庫版:コミックセット]
というわけでファントム無頼ですよ。自衛隊のパイロットがファントムを駆って人助けですよ。そのストーリー展開(戦闘機操縦で人生相談が全て解決)はないだろう、とか航空自衛隊そんなに適当なのか、というツッコミは置いておいて、「男とは」という問いかけと自衛隊のあり方をあわせて語る格好よさ(抜かずの剣こそ平和の誇り)が好きなのです。
エリア88」と違って、エースパイロットの神田と栗原(神栗コンビ)は誰も殺さないままこの話は終わります。米軍にも二人より凄いパイロットはいないにも関わらず、戦闘は一切無いです。愛機の機銃は一度も敵機を撃墜する事はありません。

繰り返し語られる「本当に強い奴は簡単に喧嘩しない」というかつての日本海軍(サイレント・ネイビー)や昭和のプロレスに通じる美学が良いです。ハードボイルドだー。良い。良いですが、多分大多数に受け入れられるものではないと思います。いまや古いものとなってしまっています。SHOGUNもずっと聴いているうち飽きるのと同じように。

なんだかよく分からなくなってきましたが、単純に、いつもおどけていてスケベな男がやる時にきっちりやるけどやっぱりスケベで、「あいつには困ったもんだ」と上司に言われて一件落着、みたいな話が最近ないのでさびしいなー、と思ったので書いてみただけなのです。「ついでにとんちんかん」が載っていた時代のジャンプ(別に「ついでにとんちんかん」がハードボイルドだと言っているのではないです)、あるいは創刊直後の「コミックバンチ」みたいなノリの。この路線はかつての売れっ子漫画家による縮小再生産作品でしか見られないのかなー、と。

あと、「ファントム無頼」本屋に全然売ってないしアマゾンでも新品は探し辛いです。何か不都合でもあるのでしょうか。