部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

年上ノ彼女(甘詰留太、白泉社)

年上ノ彼女 1 (ジェッツコミックス)

というわけでエロ漫画界の風雲児であるところのA・浪漫・我慢の一般誌掲載作品ですよ。この人の作品はエロいわけです。エロ漫画だからというのはあるんですが、シチュエーションがかなりエロい。エロいし話が凄まじい。文学の香りすら感じられます。初めて見たのは以下のようなあらすじでした。

高校生らしき(中学生じゃない事を祈りたい)女の子の家に、部活の先輩である男が、遊びに行くと。そこで女の子は先輩のために焼きうどん作ってくれると。待っている間にテレビでも見ていて下さいといってテレビつけたら、女の子がお父さんやら親戚のおじさん(ここら辺の駄目な身内を持つ人の描写が嫌な程上手いこの人)に犯されてるビデオが再生されると。で女の子は平気で「この頃ガリガリで恥ずかしいですー」とか言いながら焼きうどんを作っているわけですよ。
で、焼きうどんが出来上がるんですが、男は食べながら「彼女の父親の唾液を食べているようだった」と考える。女の子は部活でちょっと憧れの先輩に美味しく食べてもらえるかドキドキ、青春しちゃってるわけですよ。ビデオでは3Pとかされてるんだけど。

で男は「帰ってオナニーしよう」とだけ考えて足早に家路につく、おしまい。

ちょっとこれはオナニーできればそれで良いエロ漫画の範疇を超えた物語を含んだ作品でした。あまりにも異様すぎる彼女の背景に恐れおののいて性的興奮に逃げる男が描かれています。この男は日常に現れた「冒険」に立ち向かえなくて、逃げてオナニーする訳です。まあ大抵の人は逃げると思うんですけど。O・ヘンリの短編「緑の扉」の主人公のように真の冒険家ではないわけです。なおかつ物凄くエロい。これは10年に1人の天才が出たなーと思いながらオナニーしたものです。エロ漫画界の風雲児なわけですよ。ファミコン風雲児じゃないよ。


で、この「年上ノ彼女」ですよ。初連載だから、許す。なんか周りに良い人多すぎなのも許します。2巻で出てくるアゲハの家の人が簡単にアゲハを許してしまうのも後半がエロいから許す。でも、パワー少ないよ。やっぱりエロが主戦場なのか?でもエロくなくても凄いことが出来そうな予感がしたんだが。上記の「焼きうどん」で救われなかった女の子の代わりにアゲハを救いたかったのかもしれない、とちょっと思うけど、惜しいでーす。

なので最新刊の「もてね!?」を買う気になれないのだが、近所の本屋で平積みで大量に置かれているのは忍びないので今日でも買ってこよう。でもこの「焼うどん」の話みたいな凄い話を描いてくれるかなー。本屋で本を見るたび心の中で「頑張れー」とエールを勝手に送っています。

この人のエロい本を是非読んでみていただきたい。でも未成年はこの本からね。