部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

新選組(手塚治虫、集英社)

新選組 手塚治虫名作集 (11) (手塚治虫名作集) (集英社文庫)

というわけで新選組である。手塚治虫である。本当は講談社の全集で読むべきなのかもしれないが、集英社の名作集には萩尾望都の解説が入っている。これだけでも読む価値があると思われる。

父親を目の前で切り殺され、剣の腕を鍛えて敵討をするために新選組に入隊した少年*1の視点で、新選組と幕末の京都を描いている物語である。友情や裏切り、恋愛もある。
また手塚治虫の時代劇映画を意識したコマ割りや演出を見るのも楽しい。主人公が刺客に襲われ、大きな樽の前で斬られるシーン(人物は動かず、樽だけ切られて水が噴出す)はまさに映画を意識したシーンだと思った。

この文庫には「新・聊斎志異」という怪談ものも入っているが、その中の「お常」がすごく怖かった。まさに怪談だなあと思った。これが実際にあったら、すごく怖いと思わされる。あと、羽田空港の近くにあるという穴守稲荷(京急の駅でこんな名前があったような)を見たくなった。

*1:渡辺多恵子の「風光る」を先に読んでいたのだが、作者はこれ参考にしたんだろうなあと思った。古典だし