パンプキン・シザーズ(岩永 亮太郎、講談社)
- 作者: 岩永亮太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/17
- メディア: コミック
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というわけでパンプキン・シザーズです。これまたまだ終わっていないのですが、面白かったので紹介です。
「帝国」と「共和国」との戦争が終わって間もない戦後の「帝国」で、戦災復興を目的とした「帝国」軍の部隊のアリス少尉(貴族出身の女の子)と、特殊部隊の生き残りであるオーランド伍長が主人公の漫画です。
化け物の様に強いが戦争で深い心の傷を負ったオーランド伍長が、青臭いほどの正義感と行動力を持つアリス少尉と行動を共にすることによって救われていくのが素晴らしいと思いました。アリス少尉のような行動を取ることは現実では困難だと思います。馬鹿にされること必至です。でも、それでも正しいことを貫こうとするのは素晴らしいです。この作品に懸ける作者の気概を感じます。「まんが道」のテラさんもほめてくれますきっと。
戦後の物語ですが、帝国でも共和国でもない謎の組織が暗躍し、帝国軍の諜報部隊が調査をします。アリス少尉の部隊の敵だったり味方だったりして、単純に悪とも正義とも括れません。なんか格好良いし。
戦後の復興をどう描くのかが非常に楽しみです。戦争を知らない世代(アリス少尉)と戦中派(オーランド伍長)が一緒に戦災復興をする、というのがとても新しいと思いました。謎の組織と戦うのがメインなのかもしれませんが、これも描いていって欲しいです。
あと、この作品は後付けでアリス少尉が実はとても強かったりする設定が追加されるなど、ちょっと詰めが甘いところがありますが、気にしません。それを補って余りある魅力があると思うからです。漫画だから良いんです。面白ければ。
ではー。