部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

春期限定いちごタルト事件・夏期限定トロピカルパフェ事件(米澤穂信、東京創元社)

先日読んだ漫画の原作である、
春期限定いちごタルト事件」を購入して読みました。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

「あーなんかライトノベルな雰囲気だけどしっかり推理小説していて素晴らしいなあ。小佐内さんかわいいし」みたいな感じで一気に読んで大層面白かったので、続編の「夏期限定トロピカルパフェ事件」も買い、一気に読み、そして唸りました。これは凄い!

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

人の死なないほんわかミステリかと思いきや・・・、いやこれは、凄いぜ!人に結末言いたくない、優れたミステリですよこれは。本読みの方々のブログでよく取り上げられるのがようやく分かりました。

主人公の小鳩君と小佐内さんのキャラクタ造詣が素敵です。こんな若者は実際にいないと思いますが、大変今どき感があります。今どきというのも、「EXILE聞いている若者」というよりは「ニコニコ動画やっている若者」という感じの(かえって分かりづらいか)。なんか「セカイ系」という括りで語られることもあるらしい著者の米澤穂信は確かに次世代のミステリ作家だろうなあと思います。他の作品も読みたくなりました。

あと、巻末の解説が「春期限定〜」の方は「極楽トンボ」さんというアマチュアの方でしたが、これは「夏期限定〜」が出てしまった今だと大変痛い文章となっています。個人でやっている「好きなライトノベルお勧めサイト」に載せる文章だったら問題無いと思いますが・・・。紙の文庫本の巻末を飾る解説としては、ぶっちゃけ、いかがなものか。
一方「夏期限定〜」の方の解説は小池啓介さんという方でしたが、この解説がいかにも「ミステリ小説の解説」という感じのしっかりとした文章で、大変しっくり来たものでした。当たり前ですが解説にもプロの仕事というものはあるのだなあ、としみじみ思えてしまいます。

話の筋からして続きは無いだろう、と思ったのですが、調べてみると「秋期限定栗きんとん事件」(仮名)が予定されているとの事。おお、楽しみですなあ。

ではー。