部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

漫画とか合唱とかUNIXとかLinuxとかについて書く日記です。

合唱団の団長をやって感じた事

お盆休みという事で小樽の実家に帰省し、しばらくゆっくり過ごしています。

子供や姪っこの世話で逆に疲れているのではないかという気もしなくは無いですが・・・。

さて、所属しているアマチュア合唱団の代表(団長)を、いろいろと訳あってやる事になって数年が経ちました。セブン・イレブンのアルバイトを数年やると流通に関して一家言持つようになるそうですが、団長を数年やると組織論的なものを考えるようになります。

更にサラリーマン生活も10年以上続けていますので、合唱団の運営で感じたことを仕事に反映してみたり、その逆に仕事で培ったことを合唱団の運営に取り入れたりして来ました。

おっさんが自分の仕事人生を元に語る処世訓じみた話というのは若者がもっとも嫌う部類の話ではないかと思ったりもしますが、私の大好きな本で後藤竜二著の「キャプテンはつらいぜ」という本があって、主人公がキャプテンになった時に「キャプテンが守らなきゃいけない事」をノートに書くというエピソードがあったので、同じように考えてきたことを整理し、今後の活動に繋げていくメモ代わりに書いておこうと思います。

体力と同じように精神力にも限界がある事

第一に書いておきたいことです。合唱団の活動で事務的な作業を献身的に引き受けてくれる人は非常にありがたいのですが、精神力の消耗を考えずに沢山こういった事を引き受けた後に一気に限界になって倒れる、燃え尽きる人を沢山見てきました(そしてかつては私も同じような体験をしました)。
体力と同じく休養をとらないと精神力は回復しません。進んで仕事を引き受けてくれる人はありがたい存在ですが、その人ばかりに仕事を与えるようではいけません。

なお、これは最近になってしみじみと体感するようになりました。仕事、合唱団の運営、家庭での色々な物事を考えたり行動するエネルギーを消費すると、反比例的に本を読んだりブログを書いたり音楽を聞く、というような趣味に費やす気力がなくなります。バランスをなんとかとっていきたいものです。

決断をするという行為は非常にしんどい行為である事

今の合唱団は非常に優秀なメンバーが数多くいるので、facebook等で私が「合唱団の仕事つれーもうやだー」とか書くと心配して色々と手伝ってくれる人が現れます(それを狙って愚痴を書いている訳ではありませんよ!)。

が、どうしても手伝ってもらえない、もっとも大変なことが「決断する事」です。運営していく中で出てくる意思決定が必要な事柄について、メリットとデメリット、決定した後のデメリットについての対処を考えながら決定していかなくては行けません。例えば以下のような事柄です。

  • 次回の演奏会の会場を抑えたが、毎年参加している別の本番と日程が近い。この日程で開催すべきか?
  • 団員Aさんと折り合いの悪い団員Bさんから相談事を受けた。どう双方の折り合いをつけるか?
  • 25名以上参加人数がいないと申し込めない合唱コンクールへの出場を検討しているが、現時点で参加可能なメンバーを数えたところ23名で、保留が3名だった。コンクールへ参加すべきか?

この他にもいろいろあるのですがちょっとぼかして書くのが難しいので控えます。

で、何が辛いってこれらは一つ一つ丁寧に対処していけばまあ何とかなるものなのですが、仕事や家庭で同様の決断を迫られるような事が当然あって、その中で並行して考えなければならない、という事です。上述の通り使える精神力の総量は限られているので、これまたバランスとって頑張るしかないんだろうなあと考えています。

なお、余談ですがバトル漫画等でよくある「限界を越えて力を出す」的な表現が私は嫌いになりました。限界を越えて倒れた人を何人も観たからかもしれません。本当に最後の手段だと思います・・・。

メール、SNSで議論をしない事

合唱団の運営に関するやりとりにメールや、LINE等のSNSは非常に便利なのですが、議論には使うべきではないと考えます。
議論の中で相手の意見に対して否定的な事を表現したとき、相手がどう受けとるかわからないからです。
「バカ」
と表現するとき、口頭ならどういうニュアンスで発したか(軽い突っ込みのつもりで言った)がわかりますが、文章だとわからない(例えば、悪意を持って発せられたと受け止めてしまう)のです。そうしたら後は不毛な言い合いに発展しかねません。

メンバーが多忙で会う機会がなかなかないとしても、必ず対面で話し合う場を作る必要があると考えます。道具が便利になっても使う人間はそんなに進歩していないものだなあと思ったりもします。

メンバーを信じる事

活動の中でなかなか会えない人がいて、その人からメールのやりとりの中で辛辣なメッセージが来ることがあります。
正直「なんだこいつ!」と思うこともあるのですが、会って話してみると真意は全く別のところにあった、という事はよくあります。

「活動の中で同じ目標に向かって頑張っている事」という大前提があれば、その中途でちょっとした軋轢があっても相手を信じて前向きに活動すべきです。相手に不信感を持って警戒するような事をすれば、相手にすぐ伝わって相互に不信感を持って行動するようになってしまいます。まったく不毛な事です。

相手が何を考えているかわからなくなったとき、これまでその人がどういう活動をして来たか、これまでどんな事をしてくれてきたか、という事は忘れがちです。それを思い出し、信じる事はとても大事です。


ということで書いてみました。
では。

キャプテンはつらいぜ キャプテンシリーズ(1) (講談社青い鳥文庫)

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