部屋を掃除したら漫画が沢山出てきたので書く日記

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最近買ったノートPCのLANポートの規格が100BASE-TXだった事に関する考察

ノートパソコンを買って気になった事

先日書いた通り奥さん用の新しいノートパソコンを購入しましたが、ある事に気が付きました。このDell Inspiron 14 5485というノートパソコンには有線のLANポートが付いていますが、規格が1000BASE-Tに対応しておらず100BASE-TXまでしか対応していません。すなわち通信速度は最高で100Mbpsまでしか出せないのです。

2020年6月現在、パソコンに使用されているLANポートの規格はいわゆる「ギガビットイーサネット」と呼ばれる1Gbpsまでの通信速度に対応した1000BASE-Tという規格が使用されているのが一般的で、100BASE-TXは時代遅れ、のはずでした。買う前に製品情報を確認したのに見落としたのか?と思い改めてしらべてみたところ、製品情報ページには

「LANポート(RJ45)」

としか書いておらず規格は記載されていませんでした。が、このページから辿れる製品のマニュアルページから以下の情報を見つけました。

www.dell.com

ここには、

イーサネット
~中略~
転送レート	
10/100 Mbps

と書かれています。ここまで読まねばいかんかったのか・・・。

という事で、お安く買えて喜んでいたノートPCで意外な点を見つけてしまい「やってしまったか」と焦ったのですが、更に調べてみたところある事に気づきました。

有線LANポートの扱われ方

まず、Dellの個人向けノートPCのうち、ゲーミング用途のモデルである「ALIENWARE」、および「Dell G」を除くモデルにおける有線LANポート内蔵の機種の転送レートはすべて「10/100 Mbps」、すなわち規格が100BASE-TXに対応したものである事がわかりました*1

さらに有線LANポート内蔵の機種は「Inspiron」というモデルの中の一部にしか存在せず、Inspironより高級モデルである「XPS」には有線LANポート内蔵の機種がありません。

この事から、少なくともDellの個人向けノートPCにおいては有線LANポートは重要なデバイスではないと見做されているように思われました*2

有線LANポートを自宅で使う頻度

更に我が家の交換前の奥さん用ノートPCにおける有線LANの使用頻度を思い返してみると、2代前のパソコンから先代(今回交換したもの)へデータを移行する時と自宅にSynologyのNASを導入して写真データを移行する際に「無線LANより速いだろう」と思って使ったときと、今回買ったパソコンに先代のデータを移行したとき(LANポートの規格の事は、この時に思ったより通信速度が出ない事から気づきました)ぐらいのようでした。スマートフォンやゲーム機が通信できるよう、自宅にWifiルーターが導入されて久しく、パソコンもインターネットへの接続は無線LANが主に使われています。

市販されているスイッチングハブなどのネットワーク機器においては、通信速度がより速い(新しい)規格が使用されている方が高価です。恐らくパソコンのLANポート(が付いているネットワークインターフェース)も同様だと推測します。家庭でのLANポートの使用頻度は低いので、最低限通信できる規格のものをつけてコストを削減、なんなら無くても良いだろう、という判断をDellはしたのかなあ、と思いました。

とはいえあるなら欲しい

以上のように考えましたが、2019年の世界ノートPC出荷台数シェアをDellと競っている他社の場合はどうなのだろう、と考えLenovoとHPの個人向けノートPCについて調べたところ、やはり有線LANポート付きモデルがそもそも少なくはあるのですが、付いているものは規格が1000BASE-Tのようなので、正直付いているならそっちの方が良いよなー。
いずれにしても個人向けノートPCにおいては、有線LANポートは新しいものに取って代わられてしまったデバイス、いわゆる「レガシーデバイス」になりつつあるのかも、と思いました。

その他気づいた点

  • DynabookVAIONECPanasonic富士通などの日本メーカー製*3パソコンは有線LANポート付きの機種が比較的多いように思われましたが、Dell、HP、Lenovoと比べて同様スペックでも高価なので購入の候補になり辛いです。例えばDynabookの15インチ、SSD256GB+HDD1TB、メモリ4GB でCPUはIntel Celeron 5205Uとかなり低スペックの機種「dynabook C4 P1C4MPBL」は価格.comで6月15日現在14万円ほどです。前述の3社の同様スペックなら少なくとも10万円は切っているスペックのように思われますし、個人的に最近のDynabookより高級感やかっこよさを感じるマイクロソフトのSurface Laptop 3が買えてしまいます。辛い。
  • 有線LANの有無および通信規格の情報は一覧になっていないメーカーが結構ありました。日本メーカーはこの点は親切で、比較的参照しやすくなっているように思えました。
  • そもそもネット上で各社とも製品カタログ的な情報が整理されていないように思えました。「比較しやすいように選定中の機器のスペックを一覧にしてくれ」とお客さんに言われた業者の人は苦労しそうです。
  • いつか自宅をリフォームする際には各部屋にCat6以上のLANケーブルを敷設して来るべき10ギガビットイーサネット時代に備えよう!と考えていたのですが、その頃には高速で有線LANに接続する機器はそんなに無いのかもしれません・・・。

では。

*1:私が調べただけなので見落としがあるかもしれませんが・・・

*2:調べたところ法人向けモデルのLANポートは1000BASE-Tだったのであくまでも個人向けにおいては、と思われます

*3:いくつかの会社の実態はもはや日本メーカーではないという話もありますがそれはここでは置いておきます