Solaris 10 8/07でVNCを使ってみよう その2
Solaris 10 8/07でVNCを使ってみよう その1
の続きです。
その1では概要を書いたので、実際に行った設定手順を説明します。firefoxでがんがん検索しまくりました。
1.Companion CDからVNCをインストール
SunのサイトからCompanion CD(Solaris用のいろんなソフトウェアが入っているCD)のISOイメージ
sol-10-u6-companion-ga.iso
をダウンロードします。詳細は省きます。
これをCD-Rに焼いてSolarisの入っているPCのCDドライブに挿入してアクセス可能ですが、ISOイメージを直接マウントする事も可能です。
ISOイメージが適当な場所にあるとして、これをまずデバイスとして認識させます。
# lofiadm -a /Desktop/sol-10-u6-companion-ga.iso /dev/lofi/1
「/dev/lofi/1」というデバイスとして認識されましたので、マウントします。
# mkdir /Desktop/tmp # mount -F hsfs -r /dev/lofi/1 /Desktop/tmp
これでマウントされましたので、アクセスしてパッケージをインストールします。必要なのは「SFWvnc」だけですが、HDDに余裕のある方は全部入れちゃいましょう。
# cd /Desktop/tmp/Solaris_Software_Companion/Solaris_i386 # pkgadd -d ./Packages all
画面表示に従いひたすら「y+enter」を入力しまくりましょう。
これでインストールは完了です。終わったら確認をします。
# pkginfo -i|grep vnc system SFWvnc vnc - Virtual Network Computing # pkginfo -l SFWvnc PKGINST: SFWvnc NAME: vnc - Virtual Network Computing CATEGORY: system ARCH: i386 VERSION: 3.3.7,REV=2008.08.23.02.00 BASEDIR: /opt VENDOR: http://www.realvnc.com DESC: vnc - Virtual Network Computing PSTAMP: freeware20080823030342 INSTDATE: 1月 06 2009 15:00 HOTLINE: Please contact the owners of this software STATUS: 完全にインストールされました。 FILES: 29 のインストールされたパス名 5 の共有パス名 7 のディレクトリ 5 の実行可能ファイル 3212 ブロック (概算値) が使われました
きちんとインストールされているのが確認できたら、マウントされているISOイメージを取り外します。
# cd # umount /Desktop/tmp アンマウント # lofiadm -d /dev/lofi/1 デバイスから削除
2. VNCを起動
VNCを起動するに当たり、PATH変数を設定しておきます。これでいいのかどうかは不明ですが、bashで操作する限りは/etc/profileファイルに以下の設定をしてやればOKでした。
# vi /etc/profile 変更前: export LOGNAME PATH 変更後: PATH=$PATH:/usr/sfw/bin:/opt/sfw/bin:/usr/local/bin:/usr/openwin/bin/ export LOGNAME PATH
この後コンソールへログインし直し、以下のコマンドを実行するとVNCが起動します。
初回のみパスワードを聞いてきます。今後クライアント(私の場合はWindowsXPのノートPC)からアクセスする際に必要になりますので適宜好きな文字列で設定してください。
bata64% vncserver You will require a password to access your desktops. Password: Verify: xauth: creating new authority file /export/home/bata64//.Xauthority New 'X' desktop is HOGE:1 Creating default startup script /export/home/bata64//.vnc/xstartup Starting applications specified in /export/home/bata64//.vnc/xstartup Log file is /export/home/bata64//.vnc/HOGE:1.log
これで起動します。その他色々設定があるのですが後述します。
3.クライアントの設定
次にクライアント側の設定です。これまであまり明記していませんが、
VNCサーバ:Solaris 8/07 がインストールされているTOSHIBA EQUIUM 5060
VNCクライアント:Windows XP SP2がインストールされているTOSHIBA Dynabook SS RX1
となります。やりたいのは、VNCサーバ(Solaris 10)のデスクトップ画面をVNCクライアント(Windows XP)で表示、操作する事となります。
クライアントとなるWindowsに「realVNC」というVNCのソフトウェアをインストールします。フリーウェアであり、日本語対応版がベクターから入手可能です。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/net/se324464.html
ただ、日本語対応版でなくても、未設定だと
「日本語表示はできるが日本語入力が出来ない」
という状態に変わりはありませんでしたのでどっちでも良いと思います。なおこの問題は後述の設定で解決しました。
インストール手順は省きます。デフォルトでVNCサーバとVNCビューアがインストールされます。そのままでも良いですし最低限VNCビューアがあれば良いので選択してインストールしても良いです。
4. VNCクライアントからアクセス
これでアクセスできる準備が整いました。早速アクセスします。
「VNCビューワの起動」を行い、「サーバ」欄に
サーバのIPアドレス:5901
と記述して「OK」を押下します。5901というのはVNCサーバにアクセスするポート番号です。
/export/home/bata64//.vnc/HOGE:1.log
を参照すると、
08/01/05 11:15:39 Listening for VNC connections on TCP port 5901 08/01/05 11:15:39 Listening for HTTP connections on TCP port 5801
というように記述されていますので、もし接続できない場合はログをみてポート番号を確認してください。
その後出てくる画面でパスワードを入力します。パスワードは上述2.で設定したものとなります。
「OK」を押下すれば、Solarisのデスクトップ画面がWindowsのデスクトップ上に現れるはずです。
しかしこれだと物足りません。僕がSolaris 10で良いなあと思ったのはGNOMEで動くJava Desktop Systemだからです。GNOMEで表示させるためには設定が必要です。
あと操作してみて気づいたのですが、このままでは日本語入力が出来ません。色々調べたのですが、どうやら日本語入力を行っている「iiimd」というデーモンが上がっていないためのようです。これも設定が必要です。
なお、VNCを停止するときは
bata64% vncserver -kill :1
と入力します。「:1」というのは上記のログに出ているように、この接続に使用されている番号になります。環境によっては番号が変わるかもしれません。
長くなったので続きます。
ではー。